アイロン接着導電布による使い捨てマスクの簡易コンデンサマイク化の提案と試作

感染症対策や衛生意識の高まりから,マスクは日常生活で馴染み深い存在になっています.工場など,マスクを着用したまま作業や会話を行う場面がありますが,そのような環境でコミュニケーションをとるときに必要なマイクは,騒音環境で使用すると発話だけでなく周囲の音も一緒に録音され,音質や認識精度に影響します.そこで本研究では,騒音環境下でも利用可能なマイクとして,不織布マスクをベースとした,低コストで簡便なマスク一体型マイク(布マイク)を提案します.

 

Fig. 1:マイクの動作原理

布マイクは,コンデンサマイクの原理を元にしています.コンデンサマイクは誘電体を,2枚の電極で挟み込んだ構造をしています.布マイクではこの電極を導電布,誘電体を不織布マスクとして,利用しています(Fig. 1).

Fig. 2:布マイクで計測したメルスペクトログラム(外部ノイズあり)
Fig. 3:ピンマイクで計測したメルスペクトログラム(外部ノイズあり)

ノイズを与えた条件で布マイクとピンマイクで同時に録音したデータをメルスペクトログラムで比較すると,布マイクは明らかにノイズ成分を抑えていることが確認できました(Fig. 2, Fig. 3).

今後は,より多様な話者の条件での性能を確認していきます.

Publication

  1. アイロン接着導電布による使い捨てマスクの簡易コンデンサマイク化の提案と試作、唐沢 圭吾、高橋 泰岳、築地原 里樹,第41回 ファジィ システム シンポジウム/FSS2025、1A1-5、2025