継手内部のバリ検出

ショベルカーなどの建設機械に用いられる油圧技術には配管同士を繋ぐために継手が使用されています.継手は大小も形状も様々なものがありますが,本研究ではL字のもの(figure1)の内部に発生するバリ(削り残し)を検出することを目指しています.

figure1

画像の継手は縦横奥行き6×6×2で,穴の直径は7 mmです.バリが発生するモデルを図で示します.(figure2)

figure2

穴の交差部分に発生するバリは小さいもので0.3 mm程度であり,熟練工の目視検査に頼っている現状は大きな負担となっています.更に少子高齢化によって熟練工と後継技能者の両方が減少しており,自動検査システムの構築は急務であると言えます.

これらの事情から継手を撮影した画像からバリを検出するための研究を行い,機械学習の手法の一つであるスパースコーディングを利用し,カメラによる継手内部の撮影画像からバリを検出するプログラムを作成しました.(figure3)

figure3

現在はカメラをロボットアームに搭載して自動で撮影させ,上述のプログラムによって検出することで一連の流れを自動化することを目指しています.

 

Publication

  1. Yonezu Mikinori, Yasutake Takahashi,
    スパースコーディングによる異常検知を利用した高圧配管用継ぎ手の内面バリ検出システムの開発,

    DS2ELDiA2 2021, 口頭発表

  2. Yonezu Mikinori, Yasutake Takahashi,
    高圧配管用継手の内面バリ検出システムの開発のための 3D 点データからのバリ検出,
    日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム2019, vol.28, pp.1-2, 2019