コンパニオンロボットと生成AIを用いた発達障害児のための文章作成支援システムの開発と評価

発達障害児の中には自力で文章を作成することが困難な児童がいます.現在,療育現場において,このような児童たちは療育スタッフの質問に答える形で文章を作成しています.しかし,療育スタッフ不足の問題などから子どもたち自身で継続的に練習できるシステムが必要とされています.そこで本研究では,発達障害児の文章作成能力の向上を目的とし,条件を変えた4種類の文章作成支援システムを開発しました 

Fig. 1:文章作成支援システムの概要

開発したシステムについて,入力方法は「タイピング入力」「音声認識による入力」の2種類,出力方法は「コンパニオロボット(Stack-chan)あり」「コンパニオロボットなし」の2種類です.児童の入力内容に対する返答を作成する部分に生成AIの1つであるChatGPTを用い,自然な返答を実現します.(Fig.1

Fig. 2:発達障害児を対象とした実験の様子

開発したシステムを用いて,どのようなシステムが文章を作成するインタラクションにおいて有効的かを明らかにし,入力方法の違いやロボットの有無が,児童から出力される文章内容に与える影響を調査します.実験では4種類のシステムを使用し,各システムにおける生成単語数の分析,脳波の測定,アンケートを実施しました.(Fig.2 

実験より,児童によって有効的なシステムは異なり,生成単語数の結果とアンケート結果の両方を考慮してシステムを選択する必要があると考えられます.今後知能検査結果との関連性を調査し,また,長期使用による文章作成スキルに与える影響も評価したいと考えています.